季節の刻

宮澤 有斗 展

板室温泉大黒屋は、8月1日(火)から8月30日(水)まで、陶芸家 宮澤有斗による個展を開催いたします。
本展は作家自身、活動を再開してのち初の大規模個展となります。

宮澤有斗は、陶芸家宮澤章を父に益子に生まれ、岩手大学を卒業して作家活動ののち2011年の震災後、大黒屋にてスタッフとして勤務。2016年に再度作家としてのキャリアをスタートした作家です。
本展では「空っぽであること」を器ととらえて製作した白い土に銀彩を施した手びねりの作品を中心に焼締、青白磁、灰釉などを展示いたします。
「空っぽであること」は作家が大黒屋で勤務することで器が独立した個ではなく器とのせられるもの、器と使う人、器と状況性など様々な関係性の中にあるという性質を見出したことによります。一見装飾的に見える銀彩も器を使うことにより色や釉薬の変化などを受け入れるものとして施されたものです。
器とはどうあるものなのかということを探りつつ新たな作風を生み出す益子の新進作家の展示にぜひお運びください。
 
プレスリリース
展覧会情報、作品画像等は大黒屋Blogにて更新しております
 


 
 
 
「なんでもなくて、なんであるような」
あーでもない、こーでもないと土に触れる毎日。
ふとした時に現れる自然味(雑味)に心揺さぶられ、私を悩ませる。
できた器は空っぽで、人とモノと自然をつなぐ曖昧なもの。
日々の揺らぎに身を委ね、寄り添ってきたい。
川のほとりに佇む石のように。

宮澤 有斗