竹籠 展
竹籠展
Bamboo baskets Exhibition
会期: 2025年7月4日(金)– 7月29日(火)
時間: 10:00–17:00
* 初日7月4日のみ13時から開館いたします。
* 7月26日は会場にて「音楽会」開催のため、展示をご覧いただけない時間帯がございます。
* 展覧会はご宿泊以外のかたもご覧いただけます。
板室温泉大黒屋では、2025年7月4日(金)より7月29日(月)まで、「竹籠展」を開催いたします。2021年、2023年に続き、3回目の開催となる本展では、生活と美のあいだにある竹工芸の世界を、改めて見つめ直します。
竹は、縄文時代から現代に至るまで、日本人の暮らしと深く結びついてきた素材です。カゴやザルといった日用品から、農具・漁具、茶道・華道具、尺八や篠笛などの楽器、竹刀や弓、さらには日本家屋の建材に至るまで、その利用範囲は広く、文化の基層にまで根ざしています。
なかでも栃木県は竹工芸が盛んな地域として知られ、その礎を築いたのが、栃木県出身の竹工芸家・飯塚琅玕斎(いいづか・ろうかんさい)です。大正から昭和にかけて活躍した琅玕斎は、それまで「道具」として扱われていた竹籠に、独自の意匠と構成美を持ち込み、「美術工芸」としての地位を築いた先駆者です。
本展では、主に昭和から現代にかけての花籠を中心に、盛籠、掛花、炭斗など、用途も形態も異なる約100点の作品を展示いたします。出品作品は、竹工芸の蒐集・研究に長年取り組まれてきた専門家のコレクションの一部と、当館が独自に収集・選定したものとで構成されており、実用性と造形美が交差する魅力を伝える内容となっています。
また今回は、当館にとって深い縁のある作家、*勝城蒼鳳の作品も特別に展示いたします。大田原市を拠点に活動し、自然と向き合いながら静謐な造形を追求した勝城氏は、長年にわたり板室温泉大黒屋と交流を重ね、個展やグループ展を開催してきました。2023年1月に逝去された後、栃木県内ではその功績を再評価する展覧会が相次いで開催されています。2024年には益子陶芸美術館で「竹耕藝 勝城蒼鳳 ―那須野が原に生きて―」展が、2025年初頭には栃木県立美術館で「よむ あむ うつす 勝城蒼鳳 ―人間国宝に訊く竹の道」展が開催され、多くの人々に深い感銘を与えました。
今回の「竹籠展」では、追悼展と銘打つものではありませんが、勝城氏の花籠・盛籠作品を10点前後、特別出品いたします。素材と真摯に向き合い、静けさの中に凛とした緊張感を宿す作品群を、ぜひご覧いただければ幸いです。
なお、本展の開催にあたり、竹工芸蒐集家・研究者の斎藤正光氏より、作品の貸出や分類、構成に関するご助言をいただきました。斎藤氏は、国内外の竹工芸展に多数関わってきた第一人者であり、これまでの大黒屋での竹籠展にもご協力いただいてきました。その審美眼に裏打ちされた視点が、本展の構成にも奥行きを加えております。
自然の素材と人の手仕事が織りなす、かたちの数々を。
ぜひこの機会にご高覧ください。
菅 木志雄 倉庫美術館
アーティスト菅木志雄の作品のみを常時展示している美術館です。
スタッフが庭の作品などもあわせて毎日案内しています。
- 現代アートと大黒屋
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なぜアートなのか
それは アートの持つエネルギーが我々の持つ美意識に働きかけてくれるからです
日常忘れかけている心の美に気づきそれに触れるとき・・・
我々は本当の自分に出会えるのではないでしょうか
浴衣姿になってアートに触れる・・・ 美術館では味わえない開放感と
一筋の緊張感・・・ そこにこそ 本来の心地よさがあるように思います
板室の自然とアートが調和する空間で心身ともにリフレッシュしていただきたい
それが大黒屋の願いです