季節の刻

坂井田 武志 展「意識の外側」

第6回大黒屋現代アート公募展にて大賞受賞した坂井田武志さんの大黒屋での2回目の個展を開催致します。(前回2012年10月)坂井田さんは大黒 屋公募展の大賞受賞をきっかけに那須へ引っ越し、現在も那須を拠点に精力的に制作を行っています。金沢美術工芸大学大学院博士課程では当時、大学院専任教 授であった菅木志雄のもとで、ものの見方の原点とは何かを考え、菅の言語感を学び。また博士課程では西田幾多郎の東洋的哲学思想を研究しました。現在は、 西洋の哲学者、主にドゥルーズ、ベルクソン、ヴィトゲンシュタインなどの思想体系を西田の東洋的哲学思想を起点に理解、解釈を試みています。東洋と西洋の 「差異」とは何かを常に考え制作に向かっています。坂井田さんにとって哲学の研究は、彼にとっての“ものさし”となり“語り方”を考える上で重要な要素と なっています。
今回の展示では「意識の外側」というタイトルのもと、アートに備わる‘わからなさ’‘なんとも言えない’というものを明らかにする行為の 過程をお楽しみ頂けたら嬉しく思います

 


 

静寂と喧騒と

 

この度は、板室温泉大黒屋にて2回目の個展をさせて頂きます。
個展のタイトルは、『意識の外側』これにサブタイトルをつけるとすれば、〈世界の多弁と、 その非知について〉と考えています。
アートの世界は、分からない、という意見をよく耳にします。この分からなさは、自転車に乗ったことのない人に、自転 車の乗り方を教えることと近いのかもしれません。
前回に引き続き、パフォーマンス的な意味合いも兼ねて2ヶ月弱、滞在制作をさせて頂きました。石を磨い たり、削って、ワークショップを開催させて頂いた り。僕は個展のおり、文章(コンセプチュアルシート)を用意します。文章といっても、こちらを読めなければ分からない、ということではありません。作品と 文章どちらかお好きな方から、鑑賞して頂いて構いません。そして、僕の表現のキータームの一つに“沈黙”があります。音の世界の言葉のように思われるかも しれませんが、僕はそのほかに、見る(looking)の世界と、言葉(詩)の世界でも使っています。沈黙とは運動という連続性(メロディー)と、静止と いう非連続性(リズム)において通常は後者を指します。
唐突ですが、敢えて問いましょう。世界の沈黙とは何か? 他者の沈黙とは何か? それは、いつ、 どこで、聞こえるのか? 見えるのか?
会期中は全日在廊予定です。アートについて楽しく考える機会を設けられればと思います。

坂井田武志

 

略歴

1980年 名古屋市生まれ

2012年 金沢美術工芸大学大学院博士後期課程 満期退学

現在   栃木県那須郡在住

近年の展覧会歴

2011年 「第6回大黒屋現代アート公募展」大賞受賞 板室温泉大黒屋 (栃木)

2012年 「芸術から「私」を新しくするために」板室温泉大黒屋 (栃木)

2013年 「坂井田武志 展」カフェホリディ+蔵 (栃木)

「地場展」TX研究学園駅公園 (茨城)

2014年 「個展」図画工作社 (栃木)

2015年 「R293 美術展」(栃木)