季節の刻

今井 貴広 展 -Primal contact-

2月の大黒屋サロン展示は今井貴広の個展を開催致します。

今井さんは東京造形大学で絵画を専攻し卒業後、ご縁があり大黒屋に入社、主にショップ・水琴亭で働きながら毎月の展示や音を楽しむ会の運営、設営など多岐にわたる仕事に携わってきました。
昨年の春に退社後、作家として独立し今回の展示が彼にとって初めての個展となります。
展覧会タイトルのPrimal contactとは原始的な感覚との接触。

今回、今井さんは人間が本来持っている原始的な感覚を人間として、または動物として、人類が素材と出会ってきた歴史を再考する試みを作品制作という行為を通して実践しています。
また、現在制作活動と平行して農業に携わり、古来から続く人間の根源的な生き方を日々の生活から実践し、ものや状況を考えています。
地球に元来からある素材、石、土、水、木、葉、砂等と、文明の発展によって生まれたきた素材、鉄、紙、紐、コンクリート、板、等の、それら異なる素材と人類の接触とはどのような感覚であったかを探り、そして体感することで生まれる作品とは。。。

3年間大黒屋の場を体感してきた今井さんが、作家としてこの「場」をどのような空間に演出するのかどうぞお楽しみにください。

※2月18日(木) 20時からサロンにてアートを語る会(アーティストトーク)を行ないます。
展覧会情報はBlogにて更新しております。


太古より人は、必然性が織りなす状況である自然と対峙し、時にその力を利用し、時にその力に打ちのめされ、そして知恵という反応で発展し今日に至ることでしょう。

私はその普遍的なプロセスの中で、動物であり、人である両義的な瞬間を体感したいと思っております。

今尚、文明に依存しながらも切り離せない自然への介入に、人の中間的な姿が垣間見え、その揺れ動く瞬間瞬間を捉えようと制作をしています。

今回は、素材を扱うなかで原始感覚に寄るような作品を中心に展示いたします。

大黒屋は、環境と人の営みの調和を感じる「場」です。その繊細で有機的なやり取りの中で、私の作品が共存できればと思います。

今井 貴広

略歴

1986年 神奈川県生まれ

2012年 東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻卒業

2012年 ZOKEI展 (東京造形大学/東京)

2011年 祀り小屋 (旧下川邸/東京都町田)

HUB+JIM Vol.2 (東京造形大学/東京)

2010年 camaboco 東京造形大学絵画棟クロージング展 (東京造形大学/東京)

HUB+JIM (東京造形大学/東京)

2009年 甑島で、つくる。KOSHIKI ART EXHIBITION (甑/鹿児島)

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